Maxima で綴る数学の旅

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-数学- 超幾何関数と超幾何微分方程式(1)

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超幾何関数は特定の微分方程式(超幾何微分方程式と呼ばれています)を満たすことが知られています。今回はパラメータを3つ持つガウスの超幾何関数\(_{2}F_{1}(a,b;c;x)=\sum_{n=0}^{\infty}\frac{(a)_n\,(b)_n}{(c)_n}\,\frac{z^n}{n!}\)が超幾何微分方程式を満たすことを示します。。

 

関数の級数展開の形がわかっている(というかそれを定義にしている)場合で満たすべき微分方程式が(色々な微分の項)=0、という形で与えられている場合は証明は比較的機械的に出来ます。左辺の色々な微分の項に級数展開を代入して簡約していけば0になるはずで、そうなればその関数が微分方程式を満たすことの証明は終了です。

 

今回の証明も概ねこの流れで進むのですが、若干見通しが悪いので、子葉さんという方が書いておられる以下の記事に記載されている証明を参考にして計算を進めてみました。結果的にはガウスの超幾何関数の級数展開による定義からそれが満たす微分方程式を求めるような計算になっています。

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