Maxima で綴る数学の旅

紙と鉛筆の代わりに、数式処理システムMaxima / Macsyma を使って、数学を楽しみましょう

2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

-Maxima入門- 組み込み関数の使い方

// 三角関数を色々と変形してみます。 (%i1) sin(2*theta); $$ \tag{%o1} \sin \left(2\,\vartheta\right) $$ 引数の中を三角関数の外に展開するのがtrigexpand()という関数です。Maximaは倍角公式を知っています。 (%i2) trigexpand(%); $$ \tag{%o2} 2\,\c…

-Maxima入門- 整数の割り算、余り、最小公倍数、最大公約数、素因数分解

// 整数の演算の使い方を見てみましょう。最初は割り算です。商と余りを同時に求める場合にはdivide()を使います。 (%i1) divide(253,17); $$ \tag{%o1} \left[ 14 , 15 \right] $$ これは253を17で割った商と余りを求めよ、という指示です。結果として商と…

-Maxima入門- 方程式を解く(1変数n次方程式)

まだ子供の頃 // Maximaでは方程式を解くことができます。せっかく変数の使い方を覚えたので、変数を含んだ方程式を解いてみましょう。その名もsolve()関数を使います。書式はsolve(方程式、変数)です。 まずは一次方程式です。係数に文字があっても解いてく…

-Maxima入門- リスト

// Maximaではリストと呼ばれるデータ構造が多用されます。リストとは、数や式などを好きな個数だけ[ ]の中にカンマで区切って並べたものです。例えば、 (%i1) a:[1,2,3]; $$ \tag{%o1} \left[ 1 , 2 , 3 \right] $$ はリストです。aの値は[1, 2, 3]というリ…

伊達、錦織、森田、全豪オープンテニス3回戦へ

本当に凄いことですねえ。伊達公子選手、錦織圭選手、森田あゆみ選手、2回戦を突破です。おめでとうございます。 この3選手のブログも拝見させて頂いていますが、ツアーを回るのはどの選手も本当に大変のようです。 ぜひ更に上まで進むように、応援してい…

-Maxima入門- 変数の使い方

// Maximaでは普通に変数が使えます。特に使用前に宣言する必要はありません。いきなり使い始めることができます。 変数への値の代入は:(コロン)を使います。 (%i1) x:4235; $$ \tag{%o1} 4235 $$ 変数xの値(4235ですね)を素因数分解します。 (%i2) factor…

雨はいつの間にか、雪に変わっていました。 既に路面には薄らと雪が積もっています。 新成人の皆様、受験生の皆様、怪我や風邪など気をつけて下さいね。

数学の実験:\(n^4+n^3+n^2+n+1\)ってどんな数?円分多項式との関係は?

// この「 \( n^4+n^3+n^2+n+1 \) 」に関する3つの記事は数論入門 (現代数学への入門)作者:山本 芳彦出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2003/11/11メディア: 単行本の第3章「剰余環」を参考に書きました。 円分多項式\(F_{k}(x)\)とは方程式\(F_{k}(x)=0\)…

古いスマホと タブレット Nexus7 で pdanet+ を使ったテザリング (Root化不要)

// ちょっと数学とは関係ない記事です。 Android タブレットの Nexus7を外で使うのにWiFiだけだと厳しいです。というわけでテザリングを設定してみました。スマホはAndroid 2.3.4搭載の古いスマホです。ググっても特にこの機種特有の情報はありませんでした…

数学の実験:n^4+n^3+n^2+n+1ってどんな数? 証明編

// 競馬学校 それでは前回の予想の証明の流れを示してみます。今回はMaximaを使って計算をする、ということはありません。LaTeXよりも簡単に数式がかける道具として使っています。 一つのポイントは以下の因数分解です。この因数分解は円分多項式と関係して…

数学の実験:n^4+n^3+n^2+n+1ってどんな数?

// Lレンズ 数学の本を読んでいたら面白い問題がありました。 問題:nが自然数のとき、\( n^4+n^3+n^2+n+1 \) はどんな数でしょうか? どんな数か、と言われても何を答えたらいいのか分かりません。まず具体的にどんな数なのか見てみます。 これは冪乗の総和…

-Maxima入門- 浮動小数点と多倍長浮動小数点(ビッグフロート)

// Maximaの浮動少数点には2つの種類があります。通常の浮動少数点と多倍長浮動少数点です。入力で単純に浮動小数点を書くと、それは通常の浮動小数点として扱われます。 (%i1) 3.14*3.14; $$ \tag{%o1} 9.8596 $$ 有理数(分数)を通常の浮動小数点に変換…