Maxima で綴る数学の旅

紙と鉛筆の代わりに、数式処理システムMaxima / Macsyma を使って、数学を楽しみましょう

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

-数学- 佐藤テイト予想(テイラーの定理)の計算による確認(その3)

お台場の夕日 今回はラマヌジャンの保型形式に対する佐藤テイト予想の確認です。ラマヌジャンの保型形式は、(%o37)というq級数で表される保型形式です。 (%i36) load("qsexpand.sse2f")$ (%i37) ram:q*product((1-q^n)^24,n,1,inf); $$ \tag{%o37} q\,\prod_…

-数学- 佐藤テイト予想(テイラーの定理)の計算による確認(その2)

キティーが一杯 佐藤テイト予想はもともと、\( \frac{\left| \mathrm{\%Nsolve}\left(E , p\right)-p \right| }{2\,\sqrt{p}}=\cos \vartheta_{p} \)を満たす\(\vartheta_{p} \)の分布という形で述べられています。 しかし、テイラー教授の解説では、\( \fra…

-数学- 佐藤テイト予想(テイラーの定理)の計算による確認(その1)

デザート 最近の幾つかの記事で、総積を高速に計算したり、楕円曲線の法pでの解を高速に求めるプログラムを紹介し、それを使って谷山志村対応を具体例で確認してきました。このような計算ができるようになると、やってみたいのが、佐藤テイト予想のグラフ作…

-数学- 楕円曲線を様々な法pで還元する際の注意点

東池袋 Adomani 楕円曲線にはワイエルシュトラスの標準形( \( y^2=x^3+a\,x+b \) )という分かりやすい形があるにもかかわらずしばしば(%o1)のような形で書かれます。また標数2や3の有限体を係数とする場合にはワイエルシュトラス標準形は使えない、という記…

-数学- 楕円曲線の法pでの解の個数をより高速に求める

東池袋 Adomani 谷山志村対応をいくつかの楕円曲線で確認しました。その際に与えられた楕円曲線の法pでの解の個数を総当たりで求めていました。これを1000倍くらい高速化してみましょう。 (%i1) Nsolve(elc,p):=block([c:0,evelc], for x:0 while x