最近、使っているiMacのスピードが遅い、と不満に感じることが多くなってきたので、外付けSSDを追加し、そちらを起動ボリュームにすることで高速化を図ろうと決めました。
それだけなら簡単なことではありますが、最近のMac OS Xは色々と複雑なのでデータ移行方法なども含めてネットで検索していたところ、外付けSSDと内蔵HDDでも自分でFusion Driveを構成できることがわかりました。
Fusion Drive、、、皆様はご存知でしょうか。
SSDとHDDを一つのボリュームに見せる技術です。よく使うファイルは自動的にSSD側に配置することでディスクアクセススピードの大幅な向上を図ることができます。
この技術はApple StoreからMacを購入するときのストレージのオプションとして選択することでしか使用できない、、、のですが、今回ネットを検索していると、外付けSSDと内蔵HDDのような組み合わせでもいくつかコマンドを叩けば実現できそうな事がわかりました。
今回は以下のブログ記事を参考にさせて頂きました。
SSD購入時点ではSSDを起動ボリュームにして、HDDをデータやアプリの置き場にしようと思っていたのですが、今回フュージョンドライブにしてみて本当に良かったと思います。
- 思ったより簡単。コマンドラインの作業が必要になりますが、それほど複雑な作業はありません。
- HDDの容量+SSDの容量のドライブになるので扱いやすい。別れた2つのボリュームを自分でリンクを張ったり管理しなければならず面倒だな、と思っていたのですが、そこが全部自動で最適化されます。
- SSDのスピードなので爆速。多分現状ではファイルがSSD(480GB)側に全部乗っているようで、マックの起動、アプリの起動、ブラウザでのページの表示、emacsの中でimaximaを動かす、Android Studioでコンパイル、など全てが高速化しています。
- HDDが回らないので静か。本当に静かです。HDDが使われるようになるとうるさくなるのかもしれません。
もちろん良いところばかりではありません。壊れる確率が多分10倍くらいにはなるはずなので、バックアップは必須です。まあ今までも内蔵HDDを別の外付けHDDにTime Machineでバックアップしていましたので、それをそのまま継続して実行することにしました。
以下に備忘録としてやった手順を書いておきます。
- 内蔵HDDのバックアップを作成(上述のTime Machineバックアップです)。
- 内蔵HDDを新しく用意した外部HDDにフルコピー
まず外部HDDを接続し、ディスクユーティリティで消去タブを選んで初期化。起動ボリュームにする必要があるので、Mac OS拡張(ジャーナリング)及びGUIDパーティションマップを選択。
マックを再起動する。起動音がなったらすぐにCommand-Rを押しっぱなしにするとmacOSユーティリティ画面で起動する。ディスクユーティリティを実行。初期化した外部HDDを選択し、ディスクユーティリティの「復元」タブを選択。復元元を内蔵HDDを指定して復元を実行(数時間かかる)。終了後ディスクユーティリティを終了しmacOSユーティリティ画面に戻る。 - 外部HDDから起動できることの確認
アップルメニューから起動ディスクを選択して、起動ボリュームに、外付けHDDを指定する。再起動し、外付けHDDから起動することを確認。この状態で以下の作業を継続。 - 内蔵HDD及び外付けSSDを初期化
内蔵HDDをディスクユーティリティを使い、消去タブで初期化。外付けSSDを接続しディスクユーティリティを使い、消去タブで初期化。ディスクユーティリティを終了。 - ターミナルでコマンドを使ってFusion Driveを構成
ターミナルを起動。
% diskutil list
での表示を見て(容量などを手掛かりに)内蔵HDD及び外付けSSDのdiskを確認。ここでは/dev/disk0が内蔵HDD, /dev/disk1が外付けSSDとする。
% su diskutil cs create FusionDrive disk0 disk1
を実行(自分のパスワード入力が必要)。実行終了後、
% diskutil cs list
を実行。色々表示されるが、その中に「Logical Volue Group 英語と数字の羅列」という行があるので、この英語と数字の羅列をコピーしておく。
% su diskutil coreStorage createVolume 英語と数字の羅列 jhfs+ Fusion 100%
を実行。これが終了するとフュージョンドライブの構成が成功です。 - フュージョンドライブに外付けHDDの内容をコピー
マックを再起動してCommand-Rを押すことでmacOSユーティリティ画面を起動。フュージョンドライブを選択し、ディスクユーティリティの復元タブを使って、外付けHDDを復元元にして復元を実行(数時間かかる)。終了したらディスクユーティリティを終了。アップルメニューから起動ディスクでフュージョンドライブを指定して再起動。
これでフュージョンドライブが起動ディスクになって爆速起動します。
英語ですが、こちらのリンクも参考になります。