微分をするにはdiff()関数を使います。高校の数学で微分を習う時に「微分をする関数」なんていう考え方はしませんが、Maximaのコマンドはプログラミング言語の関数みたいなものなので、微分するコマンド、位に考えて下さい。
これが最も基本的な使い方です。第一引数で指定した式を第に引数で指定した変数で微分します。
(%i1) diff(x^2+3,x);
$$ \tag{%o1} 2\,x $$
(%i2) diff(sin(x),x);
$$ \tag{%o2} \cos x $$
もう一つ。
(%i3) diff(1/x,x);
$$ \tag{%o3} -\frac{1}{x^2} $$
未定義関数を微分すると、名詞形で答えます。
(%i4) diff(f(x),x);
$$ \tag{%o4} \frac{d}{d\,x}\,f\left(x\right) $$
関数の積の微分の公式を知っています。
(%i5) diff(f(x)*g(x),x);
$$ \tag{%o5} f\left(x\right)\,\left(\frac{d}{d\,x}\,g\left(x\right)\right)+g\left(x\right)\,\left(\frac{d}{d\,x}\,f\left(x\right)\right) $$
一方の関数を具体的にすると、
(%i6) %,g(x)=2*x+1;
$$ \tag{%o6} \left(2\,x+1\right)\,\left(\frac{d}{d\,x}\,f\left(x\right)\right)+f\left(x\right)\,\left(\frac{d}{d\,x}\,\left(2\,x+1\right)\right) $$
名詞形のままの微分を計算させます。
(%i7) %,nouns;
$$ \tag{%o7} \left(2\,x+1\right)\,\left(\frac{d}{d\,x}\,f\left(x\right)\right)+2\,f\left(x\right) $$
指数関数や対数関数も微分出来ます。
(%i8) diff(exp(x)+log(x),x);
$$ \tag{%o8} e^{x}+\frac{1}{x} $$
(%i9) diff(exp(x)+log(x),x,3);
$$ \tag{%o9} e^{x}+\frac{2}{x^3} $$
合成関数の微分の公式をある程度知っています。
(%i10) diff(sin(g(x)),x);
$$ \tag{%o10} \cos g\left(x\right)\,\left(\frac{d}{d\,x}\,g\left(x\right)\right) $$
未定義だった関数を具体化し、微分の計算を進めます。
(%i11) %,g(x)=2*x+1,nouns;
$$ \tag{%o11} 2\,\cos \left(2\,x+1\right) $$