Maxima で綴る数学の旅

紙と鉛筆の代わりに、数式処理システムMaxima / Macsyma を使って、数学を楽しみましょう

-Maxima入門- 関数を定義する

 

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Maxima で少し複雑な処理をする場合、自分で関数を定義すると色々と便利です。関数を定義するには:=を使います。:=の左側には定義したい関数名とカッコで囲った引数を書きます。:=の右側には引数を変数とするような式を書きます。

:=の右側の式に引数以外の変数が混ざっていても構いません。

早速、関数の定義の例です。

(%i1) f(x):=a*x^2+b*x+c;

$$ \tag{%o1} f\left(x\right):=a\,x^2+b\,x+c $$

この関数を引数を0として評価してみます。

(%i2) f(0);

$$ \tag{%o2} c $$

同様に引数を2として評価してみます。

(%i3) f(2);

$$ \tag{%o3} c+2\,b+4\,a $$

 

別の関数を定義してみます。Maximaの組み込み関数であるsin(x), cos(x)を組み合わせてg(x)を定義します。

(%i4) g(x):=sin(x)+2*cos(x);

$$ \tag{%o4} g\left(x\right):=\sin x+2\,\cos x $$

g(x)の引数を \( \frac{\pi}{3} \) として評価してみます。

(%i5) g(%pi*1/3);

$$ \tag{%o5} \frac{\sqrt{3}}{2}+1 $$

同様に引数を \( \frac{4\,\pi}{7} \) として評価してみます。

(%i6) g(%pi*4/7);

$$ \tag{%o6} \sin \left(\frac{4\,\pi}{7}\right)+2\,\cos \left(\frac{4\,\pi}{7}\right) $$

 

残念ながらMaximaはこの式をこれ以上簡略化することは出来ません。しかし、数値計算を行うことは出来ます。

(%i7) g(%pi*4/7),numer;

$$ \tag{%o7} 0.529886044269195 $$