Maxima で綴る数学の旅

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-数学- 可解な方程式を冪根で解く(1) 方程式を解く計算の流れ

レストランのバックヤード

 

これから数回にわたり、概ね、

  文献3 「退職後は素人数学者」可解な代数方程式のガロア理論に基づいた解法

の流れに従い、方程式を冪根で解く計算をMaximaで示していきます。例題として4次多項式\( x^4+2\,x^3+3\,x^2+4\,x+5 \)を使います。

  1. ガロア群の計算
  2. 正規部分群の計算、組成列の計算、可解性判定
  3. 正規部分群と原始元の最小多項式から一段縮小した正規部分群、対応する拡大体を得るために添加する数、そこでの(次数の下がった)最小多項式、の計算
  4. 例題では上記ステップが4回必要なのでそれらの順次実行
  5. 最小多項式の解から元の方程式の解を計算、及び検算

を実行し、例題の方程式の根を解の公式を使わずに求めます。

 

ちなみに1, 2のの計算はほぼ汎用の計算手続きになっていますが、3, 4の部分はそこまで整理はできていません。しかしアルゴリズム自身は理解できると思います。

 

本当は解ける5次方程式でお見せできると良いのですが、それは今後の課題とします。