Maxima で綴る数学の旅

紙と鉛筆の代わりに、数式処理システムMaxima / Macsyma を使って、数学を楽しみましょう

-Maxima入門- コマンドラインで数の計算

 

コマンドラインで数の式を入力してみましょう。セミコロンを忘れずに。

 

(%i1) (1-sqrt(5))^2;

 

$$\tag{%o1}  \left(1-\sqrt{5}\right)^2$$

 

これでは入力しただけ。展開したいですよね。そのためには関数expand()を使います。直前の出力は%という変数で代用できます。直前の出力を展開するためには、以下の式でOK。

 

(%i2) expand(%);

 

$$\tag{%o2}  6-2\,\sqrt{5}$$

 

もう一つ、今度は虚数単位を含む式を入力してみます。

(%i3) (1+%i)^2;

 

$$\tag{%o3}  \left(i+1\right)^2$$

 

展開すると、

(%i4) expand(%);

 

$$\tag{%o4}  2\,i$$

ちゃんと計算出来ています。

 

先ほどの(%o2)の出力では結果は正確です。でもこれを浮動小数点に直したいことも多いです。その場合には以下のように、,numerをつければ良いのです。ちなみに以前の出力はその出力についているラベル(この場合は%o2)変数を使って参照出来ます。

(%i5) %o2,numer;

 

$$\tag{%o5}  1.52786404500042$$

 

Maximaにはビッグフロートと呼ばれる任意精度の浮動小数点を扱うことも出来ます。以下を入力するとビッグフロートの精度を40桁に設定します。

(%i6) fpprec:40;

 

$$\tag{%o6}  40$$

 

そして、%o2の式をビッグフロートに変換してみます。ビッグフロートへの変換を行うには,numerの代わりに,bfloatをつければOK。

 

(%i7) %o2,bfloat;

 

$$\tag{%o7}  1.527864045000420607181652662537447529119B0$$