Maxima で綴る数学の旅

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-数学- ディリクレ級数の計算 係数が約数のk乗和の場合

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黒川教授がこの8月に出版された本:

から、 \(\sum_{n=1}^{\infty }{\frac{\sigma_{a}\left(n\right)}{n^{s}}}=\zeta\left(s\right)\,\zeta\left(s-a\right) \) の証明を、Maximaを使って検証します。

最初に読み込むファイルNumberTheoryAdditions.macには数論関係の幾つかの便利な関数が定義されています。 ここではpproduct(exp,var,max)とそのtexput()を使っています。

またsimplify_sum()も使うため、読み込んでおきます。

(%i1) load("NumberTheoryAdditions.mac")$
(%i2) load(simplify_sum)$

証明したいのは以下の式(%o3)です。

(%i3) sum(divsum(n,a)/n^s,n,1,inf)=zeta(s)*zeta(s-a);
$$ \tag{%o3} \sum_{n=1}^{\infty }{\frac{\sigma_{a}\left(n\right)}{n^{s}}}=\zeta\left(s\right)\,\zeta\left(s-a\right) $$ 

まずはディリクレ級数のオイラー積の復習です(係数a[n]の乗法性を仮定)。
(%i4) sum(a[n]/n^s,n,1,inf)=pproduct(sum(a[p^k]/p^(s*k),k,0,inf),p,inf);
$$ \tag{%o4} \sum_{n=1}^{\infty }{\frac{a_{n}}{n^{s}}}=\prod_{p}\sum_{k=0}^{\infty }{\frac{{a}_{p^{k}}}{p^{k\,s}}} $$

今回はこのa[n]がnの約数のk乗和の場合を扱います(以下k乗ではなくa乗でいきます)。
(%i5) f0:%,a[n]:=divsum(n,a);
$$ \tag{%o5} \sum_{n=1}^{\infty }{\frac{\sigma_{a}\left(n\right)}{n^{s}}}=\prod_{p}\sum_{k=0}^{\infty }{\frac{\sigma_{a}\left(p^{k}\right)}{p^{k\,s}}} $$

 

式変形を見通しよく行うために、まず以下の式をMaximaコマンドで変形していくことにします。
(%i6) f1:sum(divsum(p^k,a)*u^k,k,0,inf);
$$ \tag{%o6} \sum_{k=0}^{\infty }{\sigma_{a}\left(p^{k}\right)\,u^{k}} $$

pが素数なので以下の式変形が可能になります。
(%i7) df:divsum(p^k,a)=sum(p^(a*j),j,0,k);
$$ \tag{%o7} \sigma_{a}\left(p^{k}\right)=\sum_{j=0}^{k}{p^{a\,j}} $$

この結果を(%o6)に代入します。
(%i8) f1,df;
$$ \tag{%o8} \sum_{k=0}^{\infty }{\left(\sum_{j=0}^{k}{p^{a\,j}}\right)\,u^{k}} $$

内側のsum()を等比級数の和の公式で計算します。「ζの衝撃」では\( p^{a}=1 \)で等比級数の和にならない場合も扱っていますが、ここでは省略します。
(%i9) simplify_sum(%);
$$ \tag{%o9} \sum_{k=0}^{\infty }{\frac{\left(p^{a\,\left(1+k\right)}-1\right)\,u^{k}}{p^{a}-1}} $$
(%i10) f2:expand(%);
$$ \tag{%o10} \sum_{k=0}^{\infty }{\left(\frac{p^{a+a\,k}\,u^{k}}{p^{a}-1}-\frac{u^{k}}{p^{a}-1}\right)} $$

1つのsum()を2つのsum()に分けます。絶対収束が成り立てばこの式変形は可能です。
(%i11) f3:sum(part(f2,1,1),k,0,inf)+sum(part(f2,1,2),k,0,inf);
$$ \tag{%o11} \frac{\sum_{k=0}^{\infty }{p^{a+a\,k}\,u^{k}}}{p^{a}-1}-\frac{\sum_{k=0}^{\infty }{u^{k}}}{p^{a}-1} $$

これらのsum()は収束のための幾つかの仮定をおけば、等比級数の和公式を使って計算することができます。
(%i12) assume(abs(p^a)*abs(u)<1);
$$ \tag{%o12} \left[ \left| p^{a}\right| \,\left| u\right| <1 \right] $$
(%i13) assume(abs(u)<1);
$$ \tag{%o13} \left[ \left| u\right| <1 \right] $$
(%i14) simplify_sum(f3);
$$ \tag{%o14} \frac{p^{a}}{\left(p^{a}-1\right)\,\left(1-p^{a}\,u\right)}-\frac{1}{\left(p^{a}-1\right)\,\left(1-u\right)} $$

整理します。
(%i15) factor(%);
$$ \tag{%o15} \frac{1}{\left(u-1\right)\,\left(p^{a}\,u-1\right)} $$
(%i16) f1=%;
$$ \tag{%o16} \sum_{k=0}^{\infty }{\sigma_{a}\left(p^{k}\right)\,u^{k}}=\frac{1}{\left(u-1\right)\,\left(p^{a}\,u-1\right)} $$

これで(%o6)の式について上記の式変形が可能であることがわかりました。両辺に\( u=p^{-s} \)を代入してみます。
(%i17) %,u=p^(-s);
$$ \tag{%o17} \sum_{k=0}^{\infty }{\frac{\sigma_{a}\left(p^{k}\right)}{p^{k\,s}}}=\frac{1}{\left(p^{a-s}-1\right)\,\left(\frac{1}{p^{s}}-1\right)} $$

この結果を(%o5)に代入します。
(%i18) f0,%;
$$ \tag{%o18} \sum_{n=1}^{\infty }{\frac{\sigma_{a}\left(n\right)}{n^{s}}}=\prod_{p}\frac{1}{\left(p^{a-s}-1\right)\,\left(\frac{1}{p^{s}}-1\right)} $$

この最後の式の右辺は\( \zeta\left(s\right) \)及び\( \zeta\left(s-a\right) \)のオイラー積の積になっています。

This is a test.
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