Maxima で綴る数学の旅

紙と鉛筆の代わりに、数式処理システムMaxima / Macsyma を使って、数学を楽しみましょう

-数学- QepmaxとQepcad Bを試す

 

f:id:jurupapa:20140402085855j:plain

 

それでは早速Qepcad BとQepmaxを使って量限定子除去を試してみます。

-数学- 量限定子除去の続き - Maxima で綴る数学の旅

の記事で書いた例題をやってみます。まずqepmaxパッケージを読み込みます。

(%i1) load(qepmax)$

Loading maxima-grobner $Revision: 1.6 $ $Date: 2009-06-02 07:49:49 $

(%i2) C:y=x^3-6*x;

$$ \tag{%o2} y=x^3-6\,x $$

(%i3) wxplot2d([rhs(C)],[x,-3,3])$

f:id:jurupapa:20140422001257p:plain

ではまずx>=-5/2の範囲でこの関数が-6以上かどうか確認します。

(%i4) qe([ [A,x] ],x>=-5/2 %implies rhs(C)>=-6);

$$ \tag{%o4} \mathbf{true} $$

つまりこの範囲で関数の値が-6以上であることが分かりました。ではx>=-3の範囲ではどうなるでしょうか。

(%i5) qe([ [A,x] ],x>=-3 %implies rhs(C)>=-6);

$$ \tag{%o5} \mathbf{false} $$

今度は関数の値が-6以上、では無いことが分かりました。ではこの範囲で最小値はいくつでしょうか。

(%i6) qe([ [A,x] ],x>=-3 %implies rhs(C)>=m);

$$ \tag{%o6} m+9\leq 0 $$

 

つまり最小値は-9です。この値をとるxを求めるにはMaximaのコマンドrealroots()を使えます。

(%i7) realroots(rhs(C)=-9);

$$ \tag{%o7} \left[ x=-3 \right]  $$